介護で一番重要なのはあなたに合った「ケアマネ」と出会うこと
こんにちは
終活アドバイザー&行政書士の小野馨です。
今日は、いいケアマネージャーの探し方についてお話します。
ケアマネージャーというのは、
あなたのケアプランを立ててくれる人です。
今後のあなたの介護における専属マネージャーみたいなものです。
ケアマネージャーは、専門的な知識や経験を活かして
あなたの身になって最適な介護サービスを受けるためのケアプランを作成してくれます。
そのためにケアマネージャーは、
・あなたの現在の要介護度や持病
・おかれている環境
・家族構成
いろいろな事を知った上で、ケアプランを作成しなければなりません。
また、作成したケアプランどおりに介護が行われているか?
あなたのあなた望む介護が受けられているか?
などもしっかり見てくれるケアマネージャでなくてはなりません。
どのようなケアマネージャを選ぶかにより、
あなたの今後の介護生活が左右されます。
今日は、どんなケアマネージャを選んだらいいのか?
についてお話していきます。
ケアマネージャはどこで探すの?
ケアマネージャーは、どこで探すのでしょうか?
ケアマネージャー探しは、
市役所の介護保険課や地域包括支援センターで候補者のリストをもらうことからはじめます。
上述したように、
より良い介護生活を送るためには良いケアマネージャーが必要です。
大切なパートナーを選ぶことになりますから、
良く検討して信頼できる方を選びましょう。
まずは、どのようなケアマネージャーがいいのか?
信用できるケアマネージャーの選び方についてお話していきたいます。
ケアマネージャー選びのポイント
1.聞き上手であなたの事をちゃんと理解してくれる人
アマネージャーは、あなたの状況を把握して、いろいろな専門家連携をとりながら、介護プランを遂行していかなければなりません。
聞き上手と呼ばれる方のほうが理想的ですし、しっかりとその話を理解できる能力も必要です。例えば、よく人が話している話を、解釈を曲げて捉えがちな方っていますよね?一見、聞き上手に見えますが、これは頭の中では自分中心の解釈に置き換えている証拠でもあります。
- 経歴や資格からケアマネージャーの得意分野を知る
- ケアマネージャーの資格は、的資格です。試験を受ける前に、実務経験も必要とあります。つまり、ケアマネージャーは介護分野や介護サービスにおけるプロフェッショナルです。ケアマネージャーになるための“実務経験”とは「保健・福祉・医療の分野において実務経験が5年以上」あればいいと定められています。つまり、介護施設や介護サービス関連の仕事をしていた人以外にも、たくさんの実務経験該当者がいるわけです。
- ケアプランの作成や関係各機関との調整においても、ケアマネージャーは様々な知識と調整するマネジメント力が必要な仕事です。だからこそ、ソーシャルワーカーや訪問看護師、保健師などの資格や経験を持っているケアマネージャーであれば、経験を通じて相談者にとってより良いケアプランを作成してもらうことが期待できるといえるのです。
- 例えば、持病があり、医療的な配慮が必要な方にとっては、看護師経験があるケアマネージャーの方がより状況をしっかりと理解して最適なケアプランを作成してもらえる可能性が高まります。どのような資格や経歴を持っていて、それが自分の在宅介護生活にあっている知識や経験なのかどうかを確認してみましょう。
- 利用者と事業所のパイプ役として中立性を保てる人か
- 居宅介護支援事業所は、通常それ以外の介護サービス、例えば老人ホームやデイサービスなどの業務も行っているケースが大半です。つまり、ケアマネージャーの所属する居宅介護支援事業所は、ケアプランに組み込めるサービスを自社で行っている可能性が高いということ。
- こうなると、自分の会社の業績向上のためには、自分が作り上げるケアプランに自身の会社で行っているサービスを組み込んでいこうという意識が高くなってしまうケアマネージャーが多くなるのも自然な流れかもしれません。もしくは自身がそう望んでいなくても、会社からの圧力があるかもしれません。
- しかし、これでは本来、利用者と事業所のパイプ役として中立な立場でいなければならないケアマネージャーが、事業所寄りの人間ということになってしまいます。もちろん、自社のサービスをご紹介してはいけないということではないのですが、例えば、「自社で行っていないサービスの方が、この利用者様には適切だ」と思ったら、きちんとそのようにプランを立てられる能力が必要です。
- だからこそ、所属している事業所以外のサービスについてもきちんと説明してくれるかどうかをきちんと事前面談などでチェックしておきましょう。
- 高いヒアリング能力、沢山のアイデアを持っているか
- 言うまでもなく当たり前のような話ですが、ケアマネージャーは利用者の身になって最適な介護サービスが受けられるように支援していくお仕事ですから、利用者の方やご家族のお話を、しっかり聞く能力に長けていなければなりません。
- ケアマネージャーとしてある程度の経験もあり、そして仕事として毎日のこととなりますと、利用者の話やご希望は二の次という感じで、自分の考えたその場しのぎのケアプランを押し付けてくるケアマネージャーも少なくありません。
- また、介護保険に関するサービスだけの知識が豊富なだけでは、ケアマネージャーとしてはまだまだ未熟です。介護はつまり、高齢者の方にとっては自身の生活ですから、その生活をしっかり支援できるよう、生活全般的な情報や、介護保険範疇外の介護サービス、医療や福祉関連のことなど、たくさんの情報を持っていてアイディアが豊富な方が、頼れるケアマネージャーと言えるでしょう。
- フットワークが軽いかどうか
- 高齢になり、介護が必要になれば健康や体調面は、常に変化しますし、介護サービスはいろいろな人間が関わるものだけに、トラブルも多いものです。このような問題が発生した時に、連絡を入れてすぐに対応してくれるケアマネージャーが担当してくれていると安心です。
- また、介護保険は自治体によって少しずつ“ローカルルール”のようなものがあり、申請の仕方等もまちまちです。こうした点からも、あまり遠方の居宅介護支援事業所のケアマネージャーにお願いしてしまうと、ケアマネージャー本人の気持ちの問題とは別に、どうしてもフットワークが重くなってしまいますし、地域の事情をあまり知らないで対応をしてもらわないといけません。
- こうした理由から、いくら評判がいいからと言ってご自身が住んでいる市区町村外のケアマネージャーではなく、同一市区町村に所属するケアマネージャーを選ぶと安心でしょう。
自分に合わないと思ったら、いつでも変更可能!
事前にいくら下調べをして慎重にケアマネージャー選びをしても、実際にお願いをしてみると関係がうまくいかなかったり、要望に対してしっかりと対応してもらえなかったりすることもあるかもしれません。
<ケアマネージャーの変更方法>
1 | ケアマネージャー本人か、居宅介護支援事業所に変更を申し入れる |
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2 | 別の居宅介護支援事業所にケアマネージャー変更の相談をする |
3 | 地域包括支援センター/市町村窓口にケアマネージャー変更の相談をする |
こうした際には遠慮せずにケアマネージャーを変更することも大切です。ケアマネージャーを変更するには主に3つの方法があり、現在利用している訪問介護などの介護事業者を変更することなく、別の事業所に所属するケアマネージャーに変更することもできますので、きちんと要望を伝えていき、快適な介護ライフを過ごせるようにご自身に合った、信頼関係の築けるケアマネージャーを探していきましょう。
ケアマネージャーは快適な介護生活には欠かせない存在
厚労省が発表している「介護事業経営実態調査」によると、居宅介護支援事業所に所属するケアマネージャーが一人当たり担当している利用者数は2011年で約27人。担当する人数も多く、毎日分刻みのスケジュールで動き回っているケアマネージャーも少なくありません。
例えば、月の初めは介護給付管理といって、訪問介護事業所やデイサービスなど事業所から送られてくる担当する高齢者の利用実績を入力し、国民健康保険団体連合会に請求する作業に追われます。
また、中旬になれば利用者が作成したケアプランで充分満足できる介護サービスを受けられているのかを訪問し確認しています。この他に、利用者ごとの介護ニーズの変化や体調の変化等に応じて相談を受けたり、ケアプランを作成したり、担当する高齢者の方が入退院をするのであればそれに伴うサポート等も行っています。
利用者の要望を聞き、介護事業所や病院など各機関との連携をとり、ケアプラン等の書類作成作業も一手に担うケアマネージャーは、想像以上に忙しく、毎日担当する高齢者のために動き回っているのです。
1人あたりの担当人数が27人と言えば、小学校の1クラスと同じくらい。これだけ多くの高齢者が円滑に、満足いく介護サービスを受けられるよう調整しているのですから、とても大変な仕事です。利用者である立場としても、少しずつ気を遣ってあげることで円滑に介護支援をしてもらえることに繋がるのではないでしょうか?
優秀なケアマネ=誰とでも合うとは限りません!
人間誰しも相性というものがあります。AさんとBさんは仲が良くても、どうしてもAさんとCさんは打ち解けられないというケースは少なくありません。
例えば、家庭教師として誰かに勉強を教えるとしましょう。同じ高学歴の方で勉強自体はできたとしても、「人に教えるスキル」があるかどうかは別問題です。
「人に教えるスキル」があったとしても、そのやり方やコツは、人によって異なります。それが教えられる側にマッチするかどうかも、教えられる側のやり方、受け取り方や、能力によって異なります。最終的には人間同士なので、相性が一番大事という結論に行き着く可能性も高いのです。
人間関係における相性の善し悪しは、ケアマネージャーと利用者との関係でもまったく同じです。年齢や性別、性格など様々な要素で合う・合わないがあるのは当然のこと。だからこそ、ケアマネージャーと友好的な関係を築こうと工夫するのも大切ですが、性格や話すペースなどがどうしても合わなければ、ケアマネージャーをチェンジする勇気も、より良い介護を考えると必要だと言えるでしょう。
ケアマネージャーと上手に付き合うコツ
- 自分のことをたくさんお話しましょう
- ケアマネージャーと上手に付き合うためには、自分のことをよく知ってもらうことが何よりも大切です。自分の生い立ちや好きなこと・嫌いなこと、体調面や心配なこと、同居家族はもちろん、別の場所に暮らす家族のことなど、なんでもケアマネージャーに話してみましょう。誰でもその人のことをよく知れば知るほど、情というものが沸いてきて、自然と親身になってしまうものです。
- また、ケアプランの作成においても、自分自身のことを性格から身体の状態、経済的状況、家族のことまでよく知っていると、より貴方にピッタリのケアプランを作ってもらいやすくなります。
- ケアマネージャーは、介護に関係のある話はもちろん、介護に直接的に関係のない話からもヒントを得て、最適なケアプランを立ててくれます。金銭的なことは、話しづらいこともあるかと思いますが、介護サービスが完全に無料でない限り、経済的な事情はケアプランを考える上で重要なこと。だからこそ、しっかり、介護サービスに費やす事ができる費用について、お話しましょう。
- そして、できることならケアマネージャーさんの事も、いろいろ聞いてみましょう。単なるサービスの提供者と消費者、という関係ではなくケアマネージャーと貴方との関係は信頼の上に成り立つことが大切です。人間関係は、お互いにその人の事を知ることから深くなっていくものです。
- なんでも質問しましょう
- ケアマネージャーが提案したケアプランをはじめてみたとき、そこに書かれている介護サービスが、どのようなものなのか?費用面は?と、いろいろな疑問が生じるのは当然のことです。
- 自分自身、もしくは大切な家族が受ける介護サービスですから、分からないことや不安なことは、すぐにその場でなんでも質問することが大切です。聞けるときに聞かないままでいると、ケアマネージャーは「分かっているもの」と思い、なかなか後から「ちなみにこれはどういうものなの?」などと聞きにくくなってしまうもの。だからこそ、疑問点はすぐにその場で解決することが大切です。
- また、しっかりと自分自身のケアプランを理解していれば、いざ不満や不都合が生じた際にもどの箇所を変えて欲しいのか具体的に伝えることができるようになります。具体的に伝えれば、ケアマネージャーも改善しやすく、的外れな解決策を提案されてしまうことも減ってくるはずですから、介護サービスについて自分から知る努力も怠らないようにしておきたいところです。
- お礼を言いましょう
- 介護支援をお願いしていると、急な入院や介護サービスを利用中の事故など、何か合ったときにケアマネージャーに急いで対応してもらうことも出てきます。
- こうした際に、できる限り迅速に対応することはケアマネージャーの役割ではありますが、日々忙しく高齢者の介護サポートをしているケアマネージャーですから、相当な労力と努力の上にその対応は成り立っているのかもしれません。
- こうしたことを忘れずに、緊急の案件などで、ケアマネージャーに迅速に対応してもらった時などは特に、お礼の気持ちを伝えてみましょう。ケアマネージャーも人間です。お礼を言われて、嬉しくない人はいません。自分の生活をサポートしてくれる大切なパートナーだからこそ、人間関係の基本に立ち返り、ケアマネージャーといい関係を築く努力は、必ず自分のケアプランや介護サポートという形で返ってくるはずです。
- ケアマネージャーの仕事を理解し、遠慮せずに言いたいことは言い合える関係づくりが快適な介護生活のために大切な要素となってくるのです。